ASTRA

ASTRAにとって、フェザー級最強のキャリアの男の挑戦状をつけられたといっても、決して過言ではないだろう。ミカ・ミラーはMMA、いわゆる総合格闘技デビューは、2006年ながら、すでにキャリアは20戦近くこなしている。名門・アメリカン・トップチーム所属であることも、ミラーの歴戦を物語るには、非常にプラス材料に上げざるをえない。なぜならば、周知のようにアメリカン・トップチームに日本のMMAファイターがどれだけ苦汁をなめさせられてきたということにある。
遡る07年、ミラーはWECで判定負けを喫するも、それまでは無敗の快進撃。その後も長身（183㎝）から繰り出す武器で実績を重ね、いよいよ日本のMMAデビューを果たす。出場した「DREAMフェザー級GP」では、一回戦で敗退したものの、ポテンシャルの高さを存分に日本のファンにアピールしてみせた。一度マスリング（メジャー）の舞台を踏んだ男の開き直り精神、そして外国選手にとって、気持ちのリフレッシュほど恐ろしいものはないといった部分だってある。
　アメリカン・トップチームが世界制圧の第一手段として、日本を選択してしまったことは、ある部分で日本勢にとって脅威となることは間違いない。日本のＭＭＡファイターにとっては、いよいよ自分を信じ、試す時期がやあってきたのではないだろうか。